「リセット」という一言で、世界は、三日分死ぬ――能力者が集う街、咲良田(さくらだ)に生きる時間を巻き戻す少女・美空と、記憶を保持する少年・ケイ。繰り返す日常は、若者たちに何をもたらすのか!?
猫と幽霊と日曜日の革命 サクラダリセット1 – 文芸・小説 河野裕(角川文庫):電子書籍試し読み無料 – BOOK☆WALKER – (bookwalker.jp)
能力者が集う町”咲良田”に住む主人公浅井ケイは、経験したことを絶対に忘れない「記憶保持」の能力を、春埼美空は、世界を最大3日間巻き戻す「リセット」の能力を持つ。ケイたちは公的機関である管理局の傘下にある「奉仕クラブ」で、能力を使いながら依頼をこなす。ある日、事件の発端となる「猫を助けてほしい」と言う依頼をされ、情報を集めているうちに奇妙なことに気づくが、春埼の能力の都合もあり、やむなくリセットをする。しかし、リセット前には起こらなかった事件が起こり・・・・・・。
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この作品は河野裕らしく事象が複雑に絡み合った物語だった。「リセット」をすると、リセットした分の自分の記憶も失われてしまう春埼美空と「リセット」した後でも、リセット前の記憶を保持できる浅井ケイが組んで事件に乗り込む。
青春とミステリーの要素が合わさった物語で、ドミノが倒れるように次々と謎が解け、事件がつながっていく展開に誰もが引き込まれるだろう。
この作品は、2009年6月に角川スニーカー文庫より刊行された『サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY』を加筆・修正し、改題したものとなっていて、読み比べても、同じ文章であっても、表現が異なるものがあることが簡単にわかるくらいに改編されている。とはいえ、内容が大きく変わることはないので、挿絵・口絵の有る無しで選んでもいいのではないだろうか。
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